バブルからバブリングへ。
2015年9月5日
コラム
2014年10月11日、バブリングという団体は生まれました。
2000年から始めた『バブル』という小さな飲み会がいつしか100人を超え、バブリングの前身となるチームで2005年にイベントを始めて、2007年に停止。当時のチームメンバーの一声から、バブルをNPO法人化する動きを開始し、2015年3月9日に法人登記を終えて今に至ります。
もう一つ、NPO設立に係る個人的なきっかけとしては、2012年に友だちを亡くしたことがあります。そのことは、当時の自分が『していること』と『していないこと』を改めて確認したり、今後どうしていきたいのかを認識していくための引き金となりました。
僕はいつからか、自分がカミングアウトをすると相手からカミングアウトを返される体験をしていくようになったのですが、それらは、全く知らなかったことを教えてくれる機会であり、考えが及ばなかったことを想像させてくれる契機となります。友だちの死をきっかけに過去を紐解いていくなかで、カミングアウトしてくれた人たちの顔を浮かべながら「言いたくても言えないことを抱えている人たちが生きやすい社会にしたい」と思うようになりました。それが、バブリングのVISIONの源泉です。
バブリングとしてリスタートしてからも多くの人たちと出会える機会があり、世の中は広いと改めて思うほど、知らないことばかりだと気づかされます。同時に、聞いてこなかった多くの声の存在を想像するようにもなります。知れば知るほど、僕らにできることの少なさを痛感するのですが、僕らだからこそできることに照明を当てながら、様々な人と手を取り合って進んでいきたいと考えています。
8月には、ひとつアクションを起こせました。日本記念日協会への、カミングアウトデー登録です。ホワイト・デーやポッキーの日などは、この協会へ登録されているのですが、10月11日を大切にしたいと思っているNPOとしては、丁寧な動きだったかなと思っています。きっと、タイミングを逃してカミングアウトの機会を失うこともあれば、何かのきっかけで伝えることのできる場合もあるので、「あと一押し欲しい」という方の背中を押せる日になれば嬉しいです。
そして、その10月11日カミングアウトデーまで、残り約1ヶ月。
今年は、恵比寿のKATAというギャラリーで体験型複合展示イベント<1011 -カミングアウト コレクション->を開催します。トークセッションでは、児童養護施設出身の方、脳脊髄液減少症と闘っている方、性分化疾患と向き合っている方、そして僕の4名が登壇します。また、『漫画とカミングアウト』という展示コーナーでは、いくえみ綾・中村明日美子・羅川真里茂、3名の漫画家それぞれの作品を、数ページずつご紹介します。もちろん、カミングアウトに関連するシーンです。多様な人の、多様なカミングアウトに触れていただき、カミングアウトということについて皆さんと向き合うことのできる日になればと願っています。
バブリングとして初めての、公開イベントです。皆さんのお越しを、楽しみにお待ちしています。
チケットはPeatixで購入頂けます。
2015年10月11日(日) OPEN 13:00 / CLOSE 19:00
前売り 1,000円 / 当日 1,500円
場所:恵比寿KATA(LIQUIDROOM 2F)
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