『らしさ』の呪縛?

『らしさ』の呪縛?

2019年9月9日

メンバーコラム

※ジェンダーとは、ある社会において、生物学的男性ないし女性にとってふさわしいと考えられている役割・思考・行動・表象全般を指す。男性にとっては男らしさであり、女性にとっては女らしさである。(Wikipedia日本語版より引用)

こんにちは。ひろふみです。
まだ僕が物心のつくちょっと前、口が悪いことで有名なシベリア帰りの伯父に「男のくせによく喋るボウズだな」と言われたそうで。母はそれが悔しかったらしく、その話を僕にも何回かして、それで僕もいつからかそのエピソードを知ることになりました。そんな母はと言えば、決して男らしく活発ではなかった僕に「男のくせに」とは言わなかったけれど、ボーイスカウトに入ったらどう?とか、和太鼓の会に参加したら?とか『男の子らしさ』を期待していたのは、子どもながらにわかっていました。

ジェンダーという言葉が出るとき、古くからの『男らしさ』や『女らしさ』への疑義の文脈であることが多いと思います。男女平等を目指すためのジェンダー・フリー運動とか、ジェンダー・イクォリティ運動については、様々な立場からの論争もあります。個人的には、社会的な『機会』の話ならすべてのジェンダーは平等であるべきだと思うし、個人の思考や行動については「みんな好きにすればいいんじゃないの?」(=他の人からの強制や批判を受けるべきでない)と思います。

ジェンダー-1

今年の夏は、男性の日傘が「ありかなしか」一部で話題になったとか。日傘が『男らしくない』ということだと思いますが、極端なことを言えば、僕は男性が『涼しいからスカートを履く』なんてのもありで、大事なのはその人がありたいさま、を認めることだと思います。2歳の僕が男のくせによく喋ったのも、男性営業マンが日傘をさすのも、マナーに反していない限り、周りがとやかく言って『男らしさ』を強要する、今はそう言う時代じゃないわけです。

ただし、同時に『男らしさ』『女らしさ』にこだわるのも当人の自由。上では男性のスカートもあり、なんて書いた僕ですが、『男らしくない』僕なのに日傘はちょっとな…なんて思ってしまったりもして。ちょっと話がそれてしまいますが、僕も含めゲイに(もちろんすべてのゲイに当てはまる訳ではありません)短髪の人が多くてマッチョ志向なのは、コンプレックスなのか、『男性性』への憧れなのか。

ただ最近の20歳前後のゲイの子たちを見ていると、みんなカメラアプリできれいに可愛く盛りまくっていて、『男らしさ』の呪縛から逃れられていないのは古いゲイの自分の方なのかも、なんて気もしないではないのですが。

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