ゲイ – 明日からも会えるきっかけ

ゲイ – 明日からも会えるきっかけ

2016年2月21日

カミングアウトストーリー

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さいとうさんは過去4回ほどカミングアウトしているそうですが、その中で一番印象的なカミングアウトはいつですか?

昨年の10月です。会社同僚の女の子の送別会でその子に。しかも自分が週末入っている新宿二丁目のゲイバーに連れていってからカミングアウトしました。笑

さいとうさんが入っている2丁目のゲイバーで!?それは面白い。笑 途中で気づかなかったんですか?

その子と歌舞伎町の送別会後に2人で歩いて行ったのですが、道すがら彼女から「ここ二丁目だよね?」と聞かれましたがそのままゲイバーに入りました。
一杯目のお酒がきて乾杯して、
「気づいているかもしれないけど、僕ゲイなんだ」
とカミングアウトしました。

彼女の反応は?

「あ!」とか「へえー」とか。笑

カミングアウトしてから二丁目行くことがたまにありますが、二丁目のゲイバーでカミングアウトは初めて聞きました!

→送別会後で彼女も少し酔ってはいましたが、もともと勘が鋭い子で相手の気持ちや言葉をくみ取ってくれるので、大事な話があって店に連れてきたと思ったに違いないと思います。
カミングアウト後の「あ!」だったり「へえ」は彼女がここに来るまでの頭の中のドラマがつながって出てきた言葉なのだと思います。
そのあと、自分のゲイ友達も店に呼んで一緒に飲んで最終的に彼女は泥酔しました。笑

すごい展開・・・笑 彼女も気持ちよく飲めたのでしょうね!以前から彼女にはカミングアウトしようと思っていたのですか?

→元々仲良しでこの子がいるから働けているという大切な存在でいつかはカミングアウトしたいとは思っていました。ただこの日にカミングアウトをしよう!とか特別な決意はなかったです。
ふいに想いたったのは普通だったら明日から会えなくなる関係になるところを「明日からも会えるきっかけ」がほしかったというか、踏み込んだ関係性になりたいなと無意識に思ったと思います。

カミングアウトは「会うきっかけ」となる!ということですね。

そう思いました。ただ彼女は最近結婚などもあって実はやめてから会えていないですが、笑
今でもLINEで頻繁にやりとりしています!

カミングアウトしてどうでした?

今でも関係が続いているので良かったですが、ただ特別「言ってよかった」とも思ってないです。
カミングアウトってどうとらえるかは相手次第。
僕はカミングアウトはこれ受け取ってくださいというものではなく、ここに手紙を置きます。読みたかったらよんでください。というイメージなんです。
だから読むことは自由。
自分の中でカミングアウトは手紙を置くまでで、
もちろんいいレスポンスは嬉しいですが、拒絶されてもそれはそれでいいと思っています。

なるほど…ちなみにそれは親や兄弟でも同じ考えですか?

友達なら拒絶されたら仕方ないと思えるけど、家族はそこで終わらない分、ややこしいですよね。
僕は東北の田舎出身で、親は新しい価値観を挟み込む余地がない。
そういう人に対してカミングアウトしていい風になるとは想像できないし、いったら大変だと思う。総合的に面倒くださいな、と。
そういう意味では手紙を置いてからはさっぱりだが、置くまでは吟味する。この手紙の文字が読めるかどうかはわりと吟味します。

文字が読めるかは吟味するという言葉は私も同感です。さいとうさんはこれからカミングアウトして生きたいと思っていますか?

隠したいとは思っていないです。だからといってオープンにするのは面倒な部分が多いのかなとも思います。
ゲイ=色めがねでみられるケースが少なからずあると思っています。
その色を抜いていく作業が面倒ください。いったことに対する面倒くささが勝っています。だから吟味するんでしょうね。

これからカミングアウトをしようと思っている人へアドバイスがあればお願いします!

アドバイスとは違うのですが、先ほど「手紙をおいて受け入れるかは相手次第」と偉そうなことを言いましたが(笑)どんなリアクションがかえってきても平気だよと思えるようになったのは最近の話です。
ゲイ友達を中心に自分を受け入れてくれる友達ができたことで自分に自信がついてからそう思えるようになりました。
東北の実家のころは自信がなかったからカミングアウトはいちかばちか。反応にびびっていました。
人に言えなくて辛い時期は誰でもあると思います。それが仲良しのストレート友達であればあるほどしんどかったですが、そのときの自分が今も自分の横にいるんです。
当時の自分が今も僕の隣で見てる。今の風景や友達とも関係を。それをみて、逐一感動しているんです。
アドバイスでもなく、なんのとりとめもない話で終わってごめんなさい!!!笑

私は最後の「自信を持っている自分を自分がなかった自分が常に見てる。」という表現、とってもとっても共感します。
今の恵まれている環境が当時の環境からしたら想像ができないくらい幸せなことで当時の悩んで自信のない自分に今の姿を見せたいというか。
そういう意味ではカミングアウトの前に「自分に自信を持つこと」がありのままを自分らしく生きる方法なのかもしれません!
さいとうさん、本日はありがとうございました。

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