BUBBLE BAR営業日誌


  • 2017年8月20日の営業日誌
    カミングアウトを「する」ということ・「される」ということ

    2017年8月20日

    こんにちは、こいけです。

    本日はお客様とカミングアウトを“された”側についてお話しをしました。
    発信側の体験はよく目にしますが、受けた側についてお話ができるのはバブリングならではです。

    以前お客様ご自身がカミングアウトをされた際、その衝撃とボリュームから『発信側が思っている以上の衝撃を、カミングアウトを受けた側は感じる』ということを思い
    ご自身の抱えるマイノリティ要素をカミングアウトするのにとても慎重になったことがあるとのことでした。

    たくさんたくさん考えて、やっとの思いで相手に伝えるカミングアウト。受け止める側も真剣になる場合、双方に負担なくカミングアウトが出来る方法があると良いですね。
    ルールもマニュアルも無いカミングアウト。お互いにとってベストな環境を考える。課題はまだあるなと感じました。

    カミングアウトストーリーなどをご覧になり、今回2年越しの初来店だったお客様。様々な思いや葛藤があったことと思います。
    たくさんの思いが詰まった場であるからこそ、ひとつひとつの出来事を丁寧に受け止めたいなと心から思った本日のバーでした。

  • 2017年6月25日の営業日誌
    伝えることの大切さ

    2017年6月25日

    こんにちは、こいけです。

    昨日のバブルバーも、様々なお客様とたくさん深まるお話ができました。
    全体を通して感じたテーマは『大切なことは、きちんと伝える』です。吃音症をお持ちのお客様からは「マイノリティを隠すプロになっちゃダメ」と。言えばいいというわけではないけれど、隠そうとすればするほど当の本人たちが苦しくなる。当事者の苦しみが、認知はされ始めているのに理解されない原因を探ろう。とのことでした。

    また別のお客様からは、小学校の性教育についてお話を伺いました。

    「LGBT教育も大切だけど、それ以前にセックスについてきちんと教えることが大切」

    誰が誰を愛しても良いけれど、その行為には傷つけ傷つけられる可能性があること。きちんとした知識が必要とのことでした。

    様々な意見があるかと思うテーマではありますが、他者を否定するのでなく意見を交換できる場があるからこそ、こういった深まるお話が出来るのだと感じました。

  • 2017年6月18日の営業日誌
    バブリングの存在意義

    2017年6月18日

    2ヶ月ぶりの裕三です。
    今日は、昨年11月からお越しいただいている常連さんが来てくれました。
    初めて来店してくださった日、私もちょうどお客として来ていて、隣に座ったことをきっかけに仲良くさせてもらっています。この常連さんは、2つのマイノリティ要素をもった「ダブルマイノリティ」の方なんですが、そのことで悩んだ末、ネットで調べて、バーに来てくださいました。

    その常連さんは、見るからに何か抱えている印象でしたが、来店を重ねるにつれて本来のその方の表情になり、そして少しずつ私たちスタッフに自らのことをカミングアウトしてくださるようになりました。
    同時に、大切な人にも伝え、抱えていた生きづらさを少しずつ降ろしていってるようでした。
    そして今回2ヶ月ぶりに会った常連さんは、更に顔つきも軽やかになり、初めてお会いした時の雰囲気とは明らかに違いました。そのことをお伝えすると、"ここがあったから、変われました、ありがとう"と返してくれたのです。

    ◇◇◇◇◇

    日曜日だけ営業しているバーなので、出会える人には限りがあります。
    これで社会を変えていけるのか…、それにはあまりにも地道な活動かもしれません。でも、その限りある中でご縁があった方が、少しでも見えない生きづらさを手放し、生きる喜びを感じられるきっかけを生み出せるならば、僕たちのバーをやる意義はあると思っています。
    ありがとうございました

  • 2017年6月11日の営業日誌
    支え合い

    2017年6月11日

    久しぶりにバーに入らせて頂きました、あつのぶです。今夜も多数お客様がいらっしゃいました。

    この日、ご兄弟でいらっしゃったお客様で、私と同い年の弟さんとお話をする時間がありました。私自身1歳下の弟がいますが、決して仲が良いとは言えないため、ご兄弟お二人でいらっしゃるほどの仲の良さに羨ましさを感じました。

    また、弟さんはお兄さんとの違いをお話しして下さいましたが、お兄さんの良さを尊敬されている様子が伝わりました。素敵なご兄弟でした。

    マイノリティの理解については、難しく受け止められることが多々あるように思い受けますが、自分を知り、他者を知り、共感するといった人付き合いの基本が大切だと、ご兄弟の様子から再確認しました。

  • 2017年6月4日の営業日誌
    ルーツ

    2017年6月4日

    ヒロフミです。
    梅雨入り前最後の日曜日、バブリングバーには4組のお客様がいらっしゃいました。
    この日はテレビの取材が入ったため、お客様には少し不便をお掛けしたことと思います。ご協力頂きましてありがとうございました。
    さて、この日印象的だったのはよく来て頂くお客様の韓国滞在時のお話でした。そのお客様が韓国滞在時、やはり日本から来ていた在日韓国人の方たちと親しくなったということでした。母国である韓国に来ていても、韓国名を名乗る人、通名である日本名を名乗る人、様々だったとのこと。
    在日韓国・朝鮮人の方の境遇については歴史的な難しい事情があります。難しい話であることは承知していますが、僕自身が外国(台湾)にルーツがあることもあって、同じ外国にルーツを持つ方の話を聞く機会をもっと作りたいなと改めて感じた日曜でした。バブリングバーがそんな場でもあれたら良いなと思っています。

  • 2017年5月28日の営業日誌
    きっと大丈夫

    2017年5月28日

    こいけです。
    本日は、LGBTやその他セクシュアルマイノリティ向けのポータルサイトを運営する企業に勤める方がいらっしゃいました。

    発信する団体が多いなかで、様々な情報やサービスとそれを求める人や企業を「繋ぐ」ことを専門に活動されている方々です。
    首都圏から繋がった先には地方の団体もあり、地方ならではの理由でなかなか表立って足を運びづらい人達への配慮もされていくようです。

    この活動をされているのは20代の方。LGBTをムーブメントで終わらせることなく2020年へつなげることが大切だとおっしゃっていました。
    若者の◯◯離れなどとさけばれてるなか、こういう意見が若い世代から発せられるたびに私は「日本はきっと大丈夫だ」と思います。

  • 2017年5月21日の営業日誌
    あなたにとってのカミングアウトとは?

    2017年5月21日

    ひろふみです。この日のバブリングバーには8人のお客様にお越しいただきました。

    この日はテレビ局の方が見えていたのですが、セクシュアルマイノリティの(主にゲイの)カミングアウトについてと、手前味噌ながらバブリングがカミングアウトについてどう考えているのかについてお話をさせていただく時間がありました。

    なぜカミングアウトをするのか、あるいはなぜしないのか。する側にとってハードルは何なのか、される側にとってどのような大変さがあるのか。受け入れてもらえた事例と、うまくいかなかった事例、それぞれどんな状況だったのか。人と人がする/されることなのでたったひとつの正解などありませんが、僕自身改めてカミングアウトについて考える機会になりました。

    (セクシュアリティのことだけに限らず)カミングアウトをしたことがある方、しようか迷っている方、しないことにしている方、バブリングバーでお話を聞かせていただければと思います。毎週日曜日、新宿ゴールデン街でお待ちしております^^

  • 2017年5月14日の営業日誌
    いるのが普通

    2017年5月14日

    こんにちは、網谷です。
    5月の2週目は、セクシュアル・マイノリティに寛容なストレート男性が初めてご来店されました。しかもたまたま2名も。

    寛容というか、お2人とも「いるのが普通」と仰っていて、カウンターのなかにいる我々が驚き戸惑うほどの空気感でした。

    うち1名は、私が知り合ってから3年以上経つ方なのですが、じっくり話せたのは初めてで、学生時代の話を聞かせてくれました。その方と仲の良かった友人はゲイで、部活で2人になると腕を組んだりしてきたそうですが、特に振り払うこともなかったそうです。今でも仲が良いうえに同じように絡んでくるそうですが、私も似たような絡み方をする友だちがいるので、気持ちが分かるというか、きっとそのゲイの友人にとって安らげる相手なんだろうなと想像していました。

    目の前にいる大切な友人を『タグ』で見ない、ということは改めて大切なんだと感じられたとともに、そういうことが自然とできる人って意外と多いのかなぁと思えた、明るい夜でした。

  • 2017年5月7日の営業日誌
    生き方、死に方

    2017年5月7日

    ゆうじです。

    本日は脳脊髄液減少症の方とお話をしました。

    脳脊髄液減少症とは何らかの理由で脳脊髄液が減少し、頭痛や様々な全身症状が現れる疾患で、症状や回復に個人差が大きいそうです。その方は回復は難しく、常に親知らずを抜いた後の激痛のような頭痛があるそうです

    一時期まではひたすら1人で抱え込み無理をしていたが、同僚に状態を伝え認識してもらってからは、自分でやることと相手に任せることを切り分けて、物事を進めるられるようになったこと。何してても激痛が走るなら、引きこもっているよりできる範囲で動きながら縁を大切にしたいという思いの話。今まで人にもらってきた思いをこんどは自分が誰かに返す話など、人との関係のあり方の話が多かったように思います。

    また尊厳死(安楽死※)について「これが認められる国になったら自分の役割を果たせたと思える」という言葉が非常に印象的でした。僕の肯定的な考えですが、たくさんの生き様やおそらく死に様を感じてきた中での言葉は自分の想像の先にあるように思いました。

    相手の特性や思いを深くまで理解することはすぐにできないですが、様々な特性や思いを認識して想像を始めることから世界が広がっていくことを改めて感じた夜でした。
    ※尊厳死と安楽死の違いについて、日本の海外で定義が異なっている場合があり、また話の中でどの範囲を指していたか判断が難しかったので併記してます。

  • 2017年4月30日の営業日誌
    居場所

    2017年4月30日

    しゅんすけです。
    今日もさまざまなお客様がいらっしゃいました。スタッフの友人。団体のお客様。そして、一見さん。

    バブリングバーについての捉え方は、お客様1人ひとりによって違っています。
    ゴールデン街の飲み屋の1つと捉えていると人もいれば、自分の友人がやっているお店と捉えている人もいます。
    そして中には、「ここが心の拠り所」というか、「自分がいてもいいんだと思える居場所」と捉えてくださる方がいらっしゃいます。
    今日来たお客さまの中に、4月に東京に上京してきたばかりで、東京にほとんど知り合いもおらず、知らない店を1軒1軒飲み歩きながら、自分にとって居心地のいいと思える場所を探している方がいらっしゃいました。
    寂しくて、地元に帰りたいと思っていて、でも、誰にも気持ちを共有できる人がいなくて、どこかに誰かいないか。。。そんな必死な気持ちの中で、見つけた居場所。

    「バブリングバーの皆さんが、一番、自分の話をちゃんと聞いてくれました。すごく居心地が良かったです。また来ます!」
    今日みたいな出逢いが、バーをやっていて良かったと思える瞬間です。
    まるでドラマのような出会いがあるバブリングバーのことを、ますます好きになった夜でした。

  • 2017年4月23日の営業日誌
    オープンマインド

    2017年4月23日

    こんにちは、網谷です。
    4月4週目の日曜日は、お客様のご来店が少なく、じっくりと語り合える日となりました。

    話題は多岐にわたり、お客様と僕に縁のあった街のことや異性装の方々との関わりのこと、社会的養護の話や世界における同性愛の話、核家族やジェンダーや自己肯定感のことなどなど、濃くて盛りだくさんでした。

    その中でも、良くない『気』を受けたときの対処法と、オープンマインドでいることにより知らない世界とどんどん触れ合えることの価値の話は、僕も最近思うことのあった内容なので興味深かったです。

    心を開いた状態でいるということは、偽わりのない状態の自分を見せるだけでなく、同時に相手の意見を寛容に受け止めることでもありますが、できるだけそういう自分で在りたいなと思う一方で、未熟な僕は他人の『気』に影響を受けてしまうことがあります。
    そんなときにどれだけ自分の『気』を健全に保てるか、または回復する術を持っているかは大切だなと思う毎日で、今日の対話はここ最近の自分を振り返る貴重な機会にもなりました。

    こんなにも色々な話題が展開された時間を、お客様も「楽しかった、また来ます」と言ってくださったことは嬉しく、また次回バーに立つ日へのエネルギーとなりました。
    来週も、皆さまのご来店をお待ちしております!

  • 2017年4月16日の営業日誌
    さくら祭り

    2017年4月16日

    みのるです。

    年に1度のゴールデン街さくら祭りでした。

    普段はチャージのかかるバーが多いゴールデン街ですがさくら祭りの日はワンコイン500円からお酒を飲める日。
    普段はあまり見かけない学生さんやカップルのお客さんも多くいらっしゃっていただき、バブリングバーもカウンターの半分を立ち席にして、いつもよりかなり賑やかな店内でした。

    元々、NPO法人としてのコンセプトやバーの意義を言葉で伝えづらい私たちですが、さくら祭りの日はお客さんの多様さと入店から退店のスピードの速さも相まって更にそれが難しかったです。

    ただ、下世話な話も少しだけ踏み込んだ話も、皆でわいわい会話出来たとても楽しい1日。
    年齢も性別も職業も関係なく、誰でも受け入れてくれるゴールデン街の懐の深さをあらためて思い出すことのできる、そんなさくら祭りの営業でした。

back to top